障害のある学生の災害時避難を考える <2024年8月28日(水)>

  仙台リハビリテーション病院から理学療法士の先生をお招きし、日常的に電動車椅子を使用する肢体不自由学生の災害時避難に関する講習会を行いました。
 20名以上の教職員が集まり、想定されうる状況下での実現可能な避難方法について実践を交えながら検討しました。
 車椅子のタイプ障害の状態によっても避難方法は全く異なり、「一般的な避難方法はないこと」を改めて教えていただきました。今後は、障害学生および学内構成員一人ひとりの防災意識を高めるため、防災訓練で障害学生の避難を想定した内容を検討する等、あらゆる形での発信や啓発を行っていきます。

 

<避難に関するポイント>
  ①あらかじめ学生と避難方法をよく話し合う
  ②個別の避難計画を立て学内で共有する
  ③障害学生自らが周囲に避難指示を出せること
  ④実行可能な避難計画なのか防災訓練等で検証する

 

当事者学生の声:

今回の講習会を通して、教職員の方々と災害時の対応の仕方を共有できたため、より安心して学生生活を遅れるようになったと感じた。一方で、現状の避難における問題点についても確認できたたため、今回の講習会にとどまらず、今後もさらに安全に生活できるよう教職員の方々と災害時の対応について協議していきたいと感じた。

 
 
教職員の声:

今回ご協力いただいた当事者学生は、身体的に難しい動きもあるため、リハビリを担当されている先生から実際の避難の方法について教えていただき、大変勉強になった。具体的に教えていただけたことで、実際に避難するにはどうしたらよいのか、漠然としていたものがはっきりとみえてきた。今後、学生とも協力しながら緊急時の避難方法について考え、学生が安心して学生生活を送れるようサポートしていきたい。

 

上:車椅子のどこを持てばよいかあらかじめ構造を知っておく必要があります(この学生の電動車椅子はタイヤが外れる構造となっていました)。

 

 

下:4人体制で階段をくだる訓練中の様子(どこを持つのか、確認をしながら互いに声を掛け合って後ろ向きに降ります)。

 

 

左:訓練後の話し合いの様子。学年によって、修学環境が異なる為、短期的な視点と中長期的な視点でより安全で実現可能性が高い避難方法を検討していきます。

     

特別支援室